今回のブログでは、蝶番を5つに分ける理由と

竹べらを使った”喰い裂き”について書きたいと思います。

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蝶番の割り付けを5つに分けています。

割り付けは奇数と偶数によって変わるらしく・・・

偶数で分けてしまうと、後で1~2mmほどズレてきてしまうのです。

偶数の方が蝶番の枚数も1枚減り、少しは楽なので、簡単に済ませている職人さんは

偶数で分けている方も少なくないのですが、 表具師の芳寛堂さんは、奇数にしています。

奇数に分けることで、真ん中にくる部分が芯となり、均等に力が交わるため、いびつな形にならないのです!

 

次に喰い裂きについて説明したいと思います。

喰い裂きとは、和紙の裁断方法の一つです。

カッターなどの刃物で裁断する方法もあるのですが、刃物で裁断してしまうと、

切り口がシャープになってしまい、和紙と和紙を重ねた時に段差ができてしまいます。

それを回避するために、喰い裂きという裁断方法を選ぶのです。

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使用する道具は、竹べら・刷毛・ものさしの3点のみです。

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1. まずは、少し水をつけた刷毛で、裂きたい部分に線を引く様に和紙を湿らせます。

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2. 湿らせた部分を竹べらで数回上から下へと擦ります。

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3. 後は、紙と紙を引きちぎる様に裂くだけです。

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少し手間を掛けるだけで、本当に繋ぎ目がどこにあるか分からないくらい目立たないし、

段差ができないので、面白いと思いました。

 

次回のブログで、蝶番張りの続きを書きます!お楽しみに!