伝統工芸と建築
超ご無沙汰です。 なんとか生きてます。
理由(いいわけ)は、ボチボチとお伝えします。
先週末、四天王寺さんに行ってきました。
大阪で建築に関わる設計士さんや職人さんが、伝統工芸を
もっと知ってもらおう、親しんでもらおう、という主旨で
『器プロジェクト』を立ち上げておられて、そのイベントが
ありました。
地下鉄「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」から南下すると「中之門」があります。
入ってゆくと周囲は、高層ビルに囲まれています。
風格のある六時堂があり、雨模様でしたが、アジアをメインに
観光客が結構いらっしゃいました。
南西の方向に「ハルカス」が見えます。
おみくじは、どうやら、木の枝ではなく、所定の紐に括りつけるようです。
ちょっぴり見学の後、イベント会場の「本坊・客殿」向かいました。
イベントは7月8日、9日とあり、8日は、美しい「極楽浄土の庭」を
見ながら抹茶と和菓子がいただけるようでした・・・
が、現世であくせくしており、極楽には行きそびれました。
入り口には、警備の方が。
門をくぐるとさらにその奥に門が・・・
本坊はまだ、一部工事中で、奥の門の先にある
プレハブが出入り口でした。
越前の手漉き和紙<本鳥の子>のお話をうかがいました。
ご説明くださるのは、伝統工芸士の柳瀬さん。
午前中は、貴重な<本鳥の子>を使った、ミニ襖パネル作りの
イベントがあり、午後から、制作の様子をビデオでご紹介
いただきながらのお話でした。
左が、伝統工芸士の柳瀬さん。
2人で漉くような大判手漉き和紙は、越前のみの技で今や5軒のみ。
<本鳥の子>は、襖紙の最高級品。 ビシッと気合の入った
輝くようなチリ一つない美しい和紙です。
機械漉きは<鳥の子>。<鳥の子>の普及品が<上新鳥の子>。
さらに廉価版が<新鳥の子>。
建築が華美になり、便利になり、設備が充実すればするほど、
建材は耐久性がないペラペラなものに。
以前は、住空間は、伝統工芸の技の集積されたものでしたが、
今や、面影は薄れ、壊滅状態。
器プロジェクト・メンバーの方々の協力作品の和室。
この壁で、大判手漉き和紙の工程を拝見しました。
和紙を始め、伝統工芸の技は、奥が深い。
知ると感動すること、請け合い。
ぜひ、ご自分の足で訪ねて行かれることをお薦めします。
・・・で、ちょこっとでいいので、身近に取り入れると
温かい空間がそこに生まれます~~。